猛獣に射抜かれる様な愛


「お前は莉菜の妹だ。独りで過ごすお前を、放っておけなかった」


「…どうして」


「署長からお前を任された時は、直ぐ承諾した。お前を傍に置いておくチャンスだったからな」


「……………」


「だから、お前に恋愛感情等一切ない。お前は莉菜の妹で、チームの一員ってだけだ」


「…どうして…姉さんの恋人だったの。どうして私達…………もう良い…もう何も…話したくない…」




こんな事知りたくなかった…。どうして…よりによって姉さんの恋人なの…



矢斗は最初から私の事なんて…見てなかった。此処最近優しかったのは…



愛する女の…妹だから…。



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