猛獣に射抜かれる様な愛
五、手の掛かる女~矢斗Side~
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無事に魁の手術が終わり仁と葵衣が病院まで様子を見に来た為、そのまま署まで一緒に帰宅した
魁の傍には母親がついているとの事で後は母親に任せ明日また見舞いに来る事になったのだ
署へと戻ると午後9時と言う事もあり夜勤の警察官以外は居なく静まり返っていた
「あ、そうだコレ。結菜から預かってたの渡しておくね」
「あぁ、悪いな」
車の鍵を葵衣から預かり署に設備されてあるシャワーを浴び帰る身支度を済ませ署を後にする
車へ着き鍵を開くと中を見て驚く矢斗。未だ血の匂いは消えないものの後部席を覗くと先程までの血痕は無く綺麗になっていたのだ
矢斗はフッと鼻で笑うと結菜の顔が脳裏を過ぎり“お節介な女”と呟くと車のエンジンをかけ自宅へと向かった。