猛獣に射抜かれる様な愛


「まだ居たのか」


「ええ、もう帰るけど」


「顔が強張ってるぞ」


「…へ?あ…疲れてるんだわきっと」


「……………」




結菜は立ち上がればパソコンを閉じロッカーから鞄を取り出し帰る準備を進める


その姿を矢斗は横目で流す様にチラッと視線を向けては一番奥にある特等席とも言える机の席についた




「明日は何もなければ休みよね。ゆっくり休むわ」


「…そうか」


「じゃあお先。お疲れ様」


「あぁ、お疲れ」




矢斗はオフィスを後にする結菜の後ろ姿をただただじっと見詰め見送った。



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