大きなクリスマスツリーの下で
「母さんは元気にしてる ? 」
誠司は、涼のグラスにビンビールを注ぎながら聞いた。

「いたって元気だよ」
と、言って涼はグラスに口をつけた。

「姉さんも元気にやってる? 」

「旅館のことも家のことも、よくやってくれているよ」
涼は、グッと、ビールを飲んだ。


涼は自分たちの現状を、自在に語った後、「なぁ・・・・・・誠司・・・・・・」
少し間をおいて言った。

涼の表情が真顔になっている。








< 10 / 95 >

この作品をシェア

pagetop