大きなクリスマスツリーの下で
「確か、大富豪の娘さんだったな・・・・・・・おまえが、そんないいところのお嬢さんと、つき合っているなんて思ってもいなかったよ・・・・・・・」

「エミリーは結婚したよ」
涼が思い出すように話しをすると、誠司が口を挟むように言った。

「えっ!?  結婚って・・・・・・いつのことなんだ? 」
涼が興味深く聞く。

「もう昔のことだよ。それよりもここを出よう」
誠司は、恋人と別れた理由を話したくはなかった。
そのため思わず出た言葉だった。

誠司は、レーシトを手に取って席を立つ。

「おい、誠司、まだ話は終わっていないぞ! 」

涼は、慌てて誠司の後を追いかけた。









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