大きなクリスマスツリーの下で
三度目のレッスンの日。

いつものように誠司とエミリーは、テーブルを挟んでレッスンを始めた。

誠司の片言の英語で日本語の説明をしたが、エミリーは首をかしげる。

再び二人の間に重苦しい雰囲気がただよう。
やがて沈黙が続く。

その時、テーブルの上に置いてあった音楽雑誌が、誠司の目に入る。

誠司は椅子から立ち上がり、音楽雑誌を手にした。

雑誌の表紙はプレスリーだった。

プレスリーは、皮ジャンにリーゼント姿でギターを持っている。




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