大きなクリスマスツリーの下で
「ドウデスカ、私ガ作ッタ、スキ焼キノ味ハ ? 」
ジェーンは、涼のためにすき焼きを作った。

「グットだよ!」
涼は満足そうに答えた。

「嬉しいよ。自分がジェーンに贈った鉄鍋を、今でも使ってくれていたなんて・・・・・」
涼はシミジミと言う。

「私、日本ニイタ頃、誠司ノ家デ、ヨク、スキ焼キヲ御馳走シテイタダキマシタ。トテモ美味シイクテ忘レラレマセンデシタ・・・・・・・」

ジェーンが懐かしそうに言う。

「そうだったな・・・・・・・それで兄さんが、アメリカに帰るジェーンのためにすき焼きの作り方のメモと、鉄鍋をプレゼントしたんだったな」

誠司も懐かしい顔で話す。

「いい思い出だよな・・・・・・」
涼が牛肉を口にしながら言う。











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