大きなクリスマスツリーの下で
「それが余計なことなんだ!! 」

誠司は、反発するように言い返す。二人から弱い男と思われていることが、気にいらなかった。

「なんだと!!」
誠司の言葉は、無責任さを感じる。そのことが涼を感情的にさせた。

「二人トモ、言イ争イハ、ヤメテ下サイ」
ジェーンが、二人の仲に入り頼むように言う。

「兄さんもジェーンも誤解している。俺がニューヨークに行くのは、エミリーが原因じゃない・・・・・・・」

誠司は、ジェーンの困り果てた表情を見て静かに言う。

「それじゃ、どういう理由なんだ? 」
涼は、きつい表情をしながらも静かな口調で聞いた。




< 52 / 95 >

この作品をシェア

pagetop