大きなクリスマスツリーの下で
「俺・・・・・・もう一度、この国で自分を試してみたいんだ。その気持ちでニューヨークへ行こうと思ってる」
誠司は、強い意志で宣言するように涼に言った。

「わかっている。自分の人生は自分のものだ・・・・・・おまえの将来はおまえが決めるのが一番さ。ただ・・・・・・正直なところ、おまえが日本に帰って来て、俺と一緒に旅館を手伝ってくれたら、どれだけいいかなって、俺は思っている」

涼は、グラスの氷を見ながら、しんみりと言う。






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