大きなクリスマスツリーの下で
次の日の夜。

誠司は、ディズニーランドの入場ゲート前にいた。
約束の時間より早く来てしまった。

先に誠司は、売り場に並んでジェーンの分まで二枚のチケットを買った。
週末のため、いつも以上に観客が多い。
チケットを手にした時は、約束の時間ちょうどだった。

「セイジ・・・・・・」
誠司の後ろで声がした。
ジェーンの声ではなかった。

振り返った瞬間、誠司は、ハッとする。
目の前にエミリーがいる。

なぜか、誠司の目には、大勢の観客の中で、エミリーだけが輝いて見えた。








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