大きなクリスマスツリーの下で
誠司は目を丸くした。

エミリーは、髪をアップにして、ピンクのトレンチコートに黒のタートルネック姿だった。全体的に大人の雰囲気があった。

「セイジ、オ久シブリ」
エミリーが笑顔で言う。

突然のことで誠司は、言葉が出ない。

「御免ナサイ。突然、現レテ驚カセテシマッテ・・・・・・」
エミリーが、誠司の心の内を読んだように言った。

「昨日、ジェーンガ、セイジト電話ヲシテイタ時、私、ジェーンノ、ソバニイタノ」
「・・・・・・」

「セイジガ、ニューヨークニ行クコトヲ知ッテ、ドウシテモ会イタイト思ッタカラ、ジェーンニ頼ンダノ・・・・・・」

「・・・・・・」

「迷惑カモシレナイケド、ドウシテモ聞キタイコトガアルノ? 」

誠司は黙りこんだまま、どまどうばかりだった。









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