運命の人
― ドンっ!
痛っっ。
目開けた瞬間目に入ったのは
小柄な女が倒れてる。
女より女の子が似合う女が。
俺は焦って女の所に行った。
「大丈夫か?」
「いたた‥。
あ、うん。大丈夫大丈夫!」
恥ずかしそうに言う女。
鞄を渡してあげると名前の所に
― 中原 明 ―
なかはらあきら?
俺と同じ名前?
いやいや、こいつどう見ても女
あきらとは想像できない。
「はい、鞄。」
「ありがとう♪」
「おぅ。」
女の笑顔で初めてきゅんってきた。
「えーっと。3ーDの人?」
「おぅ。」
「私と一緒やな♪」
「まじか。」
「仲良くしてな♪
私中原明。よろしくね。」
なかはらあかり。
やっぱあきらじゃないよな(笑)
「俺は高見里明。
よろしく。」
ぶっきらぼうに自己紹介
してしまった。
* 4月15日
9時15分ぐらい。
中原明との出逢いだった。