恋雨‐koiame‐
そんな時、また聞こえてきたあの2人の声。
「なぁっ!
ちゃん付けならいーだろ?」
「もーいいよ。
でも呼び捨てはやめてね」
おいっ!!
いーのかよ、志那!!
呼び捨てじゃなかったらいーのか!?
またまたまたイラッ。
「宏樹」
「ん?」
優に呼ばれて振り向くと、俺に鏡をむけた柚。
そしてその中にうつる俺の顔。
「眉間にしわ、よってるだろ?」
「……あぁ、」
「宏樹、さっきの2人の会話を聞いてたら、どんどん眉間のしわ凄くなってたよ?」
「…………」
やきもち?
俺が?
志那のこと振ったくせに?
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