恋雨‐koiame‐
「あたし許さないからね。
これ以上、志那を傷付けたら。
自分の気持ち、気付きかけてるんでしょ?」
今までとは全然違う顔で話す柚。
いつの間にかみんな真剣な顔になってた。
優も、ゴミ袋に空気を入れて投げて遊んでた圭吾さえも。
「分かんないんだよ。
アイツのこと振ったくせに
紀田といればイライラするし、もっと志那と喋りたいって思う。」
アイツのこと振って、傷付けたくせに。
こんな思いがどこからともなく湧き出てくるんだ。
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