【続】WolfPrince1
「前の優加はとにかくイケメンが好きだったの。
優加から好きな人の話とか中学3年間で一度も聞いたことがなかった。
それ位…珍しいことだったの。
好きな人が出来たって言っても、顔とスタイルで選んでいるから長続きしないし。
優加にとっての初恋は…淳太君だったと思うの。」
優加を見ると、静かにうなずいて照れくさそうに笑っていた。
高校で初恋なんて遅いの?
でも、そもそも。
恋に遅いとか早いとか。
スピードなんて関係するの?
早いからその人がえらいわけでもなければ、その人がベテランで特別なひとでもない。
ただ人生の中で出逢うたった一人の運命の相手…。
赤い糸で結ばれている人といつ出会うか。
ただそれだけだから。