七日間ゲーム


「あ、何でって聞いたよね、今。っていうか、芽依にも聞かれた~」


と軽々しく言い、低い大きめの声で睨みながら、


「分かんないかなぁ、どいつもこいつも!分からないとか言ったらムカつくんですけど!!」


と叫んだ。


慶一は言葉を失った。


「ほ~ら、図星………」


と女は鼻で笑った。


「………これも幻覚なのか?」


声を震わせながら、慶一は女に聞いた。


「そーだよ、これも幻覚。だって磔(はりつけ)の固定、痛くないでしょ?それも幻覚だから痛くないんだよ


だって私、まだ慶一に何も手出ししてないもん」


「本当に………幻覚なのか」


声のトーンが次第に落ちて行く。


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