七日間ゲーム


『お母さんに聞いてみるね?』


とだけ送り、母に琉嘉の提案をそっくりそのまま伝えてお願いした。


母は少し困惑した表情をした。


「こういう時に子供たちだけって言うのも心配だけど、それより琉嘉ちゃんが可哀想だしね……。


お父さんはどう思う?」


と母が、静かにソファーで新聞を読んでいた父に聞く。


「琉嘉ちゃんの家なんだろ?なら安心なんじゃないか?迷惑はかけないようにな」


と認めてくれた。


「ありがとう。じゃあ琉嘉に知らせなきゃ」


呉羽は喜びながらケータイのメールを送った。


『お母さんたち、認めてくれたよ。じゃあ学校に行くとき、軽く服とか持っていくね。』


こういう時に喜ぶのは間違いかもしれないが、琉嘉の家に泊まるのは初めてだ。


昔はあったみたいだが、記憶をなくしてしまった今、遊びに行くことはあるが、泊まったことはない。

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