七日間ゲーム


だが琉嘉は相当の強者で、中々理解しようとしない。


さすがに、これ以上、分かりやすく教えるのは容易いことじゃない。


「もう嫌だ!!」


琉嘉はげっそりとして床に倒れ込んだ。


自分がどうやって琉嘉に勉強を教えれば理解してくれるか分からなくなり、さすがの呉羽も今度ばかりは琉嘉を叱れない。


「あ、もうこんな時間だったんだ」


と呉羽が時計にフッと見ながら言う。


時間は18時20分だった。


するとげっそりと倒れ込んでいたはずの琉嘉がバッと起き上がり、


「勉強なんて止めてさ、ご飯食べよ!!」

と無邪気に笑った。


この変わりように呆れて笑ってしまう。


呉羽は参考書や文房具を片付け、


「うん。準備しようか」


と立ち上がった。


琉嘉は勉強から逃げ出せたからなのか、お腹が空いたからなのか、能天気に部屋を飛び出し、キッチンに向かった。


「ったく、琉嘉ったら……」


呉羽は呆れて苦笑しながら部屋を出た。

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