七日間ゲーム
呉羽はポケットに隠していたナイフと取り出した。
琉嘉はもう抵抗する気もないらしく、動かない。
呉羽は琉嘉に向かってナイフを向けた。
だけどナイフを持つ手が震える。
殺したい……憎い……そう心では思ってるのに身体が怖じ気づく。
「………呉羽、怖いの?」
琉嘉はナイフを持つ呉羽の手を静かに握りしめた。
「あたし……大丈夫。呉羽はあたしが憎かったんでしょ?いいよ……呉羽なら」
琉嘉は静かに泣きながら、優しく微笑んだ。
そして握りしめた呉羽の手を自分に引き寄せた。
琉嘉の身体にナイフが突き刺さる。