七日間ゲーム


受話器を手に取り、耳に当てた。


「もしもし、お電話かわりました」


と言うと、少し高めの女性特有の電話声が聞こえてきた。


『あら、慶一くん。久しぶりに声聞くわね』


慶一と、芽依と、慧は幼なじみなのだ。


「そうですね、最近家にも行ってませんし。お久しぶりです」


『ホントよ~。いつでもうちに遊びに来ていいのよ?おばさん、慶一くんに会いたいわ~』


世間話ばかりで本題が中々始まらないので、


「おばさん、それで本題を………」


と言うと、


『あ、そうね。いつも無駄話しちゃうのよ……。
あのね、芽依の居場所とか知らない?』


慶一は一瞬、悪寒がした。


< 67 / 207 >

この作品をシェア

pagetop