夢幻の姫君
その日の放課後
「美羅一緒に帰ろ~」
「いいよ~」

いつも一緒に途中まで帰るののと、いつも道理帰ろうとしたところを呼び止められる。

「美羅、今日は車で帰るぞ」
「はい?」

隼人によって言われた言葉は、私の中で意味不明。
 いや、ワタシ自転車デスヨ?

「真琴が迎えに来るってよ。話があるらしいぞ」

いつ来たのか、和哉がそんな事言った。

「話? 真琴が?」
「いんや、隼人が」
「じゃあココで言えよ」

隼人に向かってそういったら、何言ってんのコイツ的な目で睨まれた。
 え~ そんな事言われても~的な目で返した。

しばらく隼人と目で会話していたところに、和哉の声がはいった。

「車。来たよ」

校門に目をやると、そこにはロールスロイス。こんな田舎の学校に高級車がきたのだ。
 私は唖然。隼人も和哉も平気な顔をしていた。

こんな目立つこと……………やだ!!

「私………後で行くから、いいよ。車」
「何言ってんの。行くぞ」
「やだ!!」
「あほか」

私の必死の攻撃は、隼人が簡単に封じ込めた。
 追い討ちをかけるように車から真琴が降りてきて、

「美羅、隼人、和哉。 早く乗れ」

そんな事を仰いました。 

あぁ。私に平和な日常はないのですか、神様。

ズルズルと私は車に詰め込まれた。



美羅がお嬢様だという噂が広がったのは言うまでもない。
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