夢幻の姫君
「わっ」

視線をそらす だがそらせなかった
 恥ずかしい… だけどそらせない
顔がどんどん熱くなっていくことを感じていると…

彼らの目は 際限なく見開かれ、
そして、1人が私のもとへやってきて―――

「ハルッ?」

驚いているようで 瞳をゆらゆら揺らしてる

私は 慌てて否定する
「ち、違いますっ 私は美羅です!!」

私の否定に男性は落ち着きを取り戻し、
「ごめんね、人違いのようだ。よく似ていたから…」

悲しそうな目に美羅とののは動揺した
 人のこんな目は はじめて見たのだ

何か 居た堪れなくなって 二人で足早に店を後にした。
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