夢幻の姫君
「まっ、待て、落ち着け! な?」
「落ち着けるか」

大の大人がケンカ。25歳VS45歳。
 大人げないよ。キミタチ・・・

「全部言え。な? 隠さずに」

 上下関係が逆になっている気がするのは、間違いではない気がする。
真琴が黒い。黒すぎっ!!

 ギャーギャーいっている中で、リツは眉間にしわを寄せていた。

「こいつ等・・・何者?」
「は? どういう事?」

そんな事を言うリツに眉を寄せる私とアキ。

「普通の人間。ヒトはこの世界には来れないし、扉もくぐれないハズだ。特に何も考えてなかったら」
「あっ・・・」

そうだった。 じゃあ彼らは何者?

「真琴はケイの子だけど、怜達は・・・」
「知りたいか?」

そう言ったのは、隼人だった。 怜と優はケンカを止めようとしていて、和也はオロオロと見ているだけだった。
 隼人だけはこっちを真剣に見つめていた。

「知りた・・・」

知りたい、と言おうとしたら抱きしめられた。
 デジャヴ? 前にもこんな様な事が・・・ いや、うん。気のせいだろう。

そんな事を考えてたら隼人の頭が下がってきた。

え?
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