夢幻の姫君
振り返ると声の通り綺麗な女の人と、真琴がいた。
「古西さん。いえ、久々に前から入ったらこんな事になっただけで。お騒がせしました」
怜斗が流れるような動作で言葉から頭を下げる事を行う。
綺麗だな~と感心していると。
「騒がしくなるのはあなたのせいじゃないわ。社員のけじめがなっていないだけよ」
私はこの〝古西さん〟に好印象をうけた。
女性の鏡!! こういう人がいないと駄目だよね!!
「何故前から? あら、お客様?」
今の質問に疑問をおぼえた。
今、気づきました、って感じで言いました?
「あぁ、桐生の娘で俺たち兄弟の大切な人」
大切な人って……広いなぁ意味。社長じゃ信じられないから、幼馴染で良いのに。
古西さんの目が細められた。え? マジ?
前言撤回ぃぃぃぃ。この人も私情はさんでるーーーー。
「桐生特室(とくしつ)部長の? へぇ……どうして大切な人?」
「貴女に言う義理はありませんよ。プライベートですから」
不躾な質問に黙っていた真琴が答えた。
不快感を抱いたようで、表情は険しい。怜斗も隼人も思ったようで、黙っていた。
隼人は眉間に皺が寄っていたけれど。
隼人の経験が足りないなぁとしみじみ思いながら、さてどうしたもんかと考えてると前方のエレベーターより救いの手がやってきた。
「おや? 報告があったのに遅いと思ったら、こんな所にいたんですか?」
スーツを身にまとった30代にも見えなくはない、40代と確実に間違えられるであろう今年51歳となる、男性がやってきた。
つまり健人なんだが……若さが抜けた健人は、ダンディなおじ様になっていた。
病院で見たはずなのに、美羅には違う人に見えた。
それは…………スーツのせいだと思うことにした。
「古西さん。いえ、久々に前から入ったらこんな事になっただけで。お騒がせしました」
怜斗が流れるような動作で言葉から頭を下げる事を行う。
綺麗だな~と感心していると。
「騒がしくなるのはあなたのせいじゃないわ。社員のけじめがなっていないだけよ」
私はこの〝古西さん〟に好印象をうけた。
女性の鏡!! こういう人がいないと駄目だよね!!
「何故前から? あら、お客様?」
今の質問に疑問をおぼえた。
今、気づきました、って感じで言いました?
「あぁ、桐生の娘で俺たち兄弟の大切な人」
大切な人って……広いなぁ意味。社長じゃ信じられないから、幼馴染で良いのに。
古西さんの目が細められた。え? マジ?
前言撤回ぃぃぃぃ。この人も私情はさんでるーーーー。
「桐生特室(とくしつ)部長の? へぇ……どうして大切な人?」
「貴女に言う義理はありませんよ。プライベートですから」
不躾な質問に黙っていた真琴が答えた。
不快感を抱いたようで、表情は険しい。怜斗も隼人も思ったようで、黙っていた。
隼人は眉間に皺が寄っていたけれど。
隼人の経験が足りないなぁとしみじみ思いながら、さてどうしたもんかと考えてると前方のエレベーターより救いの手がやってきた。
「おや? 報告があったのに遅いと思ったら、こんな所にいたんですか?」
スーツを身にまとった30代にも見えなくはない、40代と確実に間違えられるであろう今年51歳となる、男性がやってきた。
つまり健人なんだが……若さが抜けた健人は、ダンディなおじ様になっていた。
病院で見たはずなのに、美羅には違う人に見えた。
それは…………スーツのせいだと思うことにした。