夢幻の姫君
「……」

言葉が出ない。この世にこんなのが存在していいのかと少し思ってしまった。

「左から坂崎家長男、怜斗(れいと)、優(まさる)、隼人、そして―――」
「すまん!! 遅れた!!」

後ろからイケメンというより『笑顔がかわいい男の子』が入ってきた

「こいつが和哉(かずや)」
「よろしく!!実は俺隼人と双子なんだよ。見た目と性格は正反対だけどな!」

ニカッっと太陽な笑顔でそういった。じゃあ二人の転入生って…

「そう俺と隼人。ずるいなぁ隼人【嬢】とクラス一緒で」

ツキンっ

ナニ今の 頭が一瞬痛くなったような…

「ねぇ、【嬢】ってな『あと俺とのつながりだったよね。話すよ』

まるで触れられてほしく無いように、声をかぶせた。
 そして、ありえない発言をする。

「育ての親が一緒で、兄弟になっとけと言われまして、まあ隼人と同い年の女の子ですけどね。」

………えっ?
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