夢幻の姫君
そのころ 病院では

「どこ?ここ…」

美羅が目を覚ました。

「はっ、ののは? のの!どこ!?」
「落ち着け」

隼人の声に驚く美羅、泣きそうな目で隼人を見つめる

「っつ」

涙目で見られた隼人は不謹慎だと思いながら理性と戦っていた
 ヤバイ、これは可愛すぎて――――

「隼人。ののは?」

「あ、あぁ無事だよ…」

とりあえず衝動を抑え込むことに成功した隼人は答えた。

「意識の回復を待つだけだ。落ち着け」

「良かった…」

「それから―――」

ののが無事だと聞いてホッとした美羅は話の続きに驚く。

「札が反応している」

「えっ?」

美羅はポケットからお札を出す。
 たくさんの文字が書いてあったお札の文字が消え、淡い光を発光していた。
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