しょうわる。
うちの学校は進学校であり、毎年難関大学へと多くの人が行っている。
で。俺はその高校の2年生ってわけ。
いくら進学校だからって勉強してないからお先真っ暗なんだけどな。
そんな思考は置いといて、学校に着いた俺は
南と別れて自分のクラスの席に着き、朝のホームルームを適当に聞いた後、俺は鍵を渡しに水島の席へと向かった。
「これ、お前の鍵だろ?」
「あっ!その鍵どこで拾ったんだっ!?すっげー探してたんだよ!」
ふむ……水島の物であってたらしい。
「ふーん……これって何の鍵?」
「自転車の鍵さ。一応スペアがあったから通学はできてるけどさ……、そのキーホルダー超お気に入りでさ。バイトした金で買ったんだけどすっげー高かったんだよ」
「ふーん……」
「いやぁ……失くしたと思って落ち込んでたんだけど……本当ありがとうな!」
「気にしなくていいよ。……でいくらにする?」
「は……?」
「金だよ、金。いくらでこの鍵を買い取るかって話」
「へ……?」
「そうだな……3000円ぐらいでどうだ?安いもんだろ」
「は、払うわけねえだろっ!俺の鍵だぞ!」
「そんなん知るか。落としたのはお前で拾ったのは俺だ」
「そんな理屈通るわけが……」
「まぁ別に買わないならいいけどさ……それじゃあこの鍵他の人に売ってくるわ」
「い、意味わかんねえよっ!」
「キーホルダーの価値は知らねえけど……自転車の鍵なら必然的に自転車も付いてくるってわけだから5000円ぐらいで売れるだろ」
「お、おいっ!待てって!」
「どうする?買うか?買わないか……?俺は気が短いからそこらへんの徒歩通学の奴にでもすぐ売ってくるぜ」
「わかった、わかったから。買いますってっ!」
財布を慌ててとりだした水島は俺に3000円を渡し俺から鍵を奪い取った後「性格悪すぎだろ糞が!」と幼稚臭い暴言を吐いて去って行った。
……お小遣いゲットと。
非常にラッキーだ、今日は。