夕陽
「ど、どーゆうこと?」
智咲は首を傾げる。
「悩み事があるのならば無理せんでええと
いっておる。
用件はそれだけだ。」
そういって去っていく。
「・・!
お父さん?!お父さんだよね!!
なんで!いかないで!
お父さん!お父さんお父さんお父さん!!
待って!」
智咲は後を追おうとするが、体が重くて
持ち上がらない。
「・・・っいかないでえええええ!!
いや!嫌だ!お願い!とまってよ!
お父さんなんでしょ?!
ねえ!?嫌だああ!!
う、ごかない!動かないの!
おとう、さ・・・。」
立っているだけでもキツイよ。
なんで肝心なときに動かないんだろうね。
嫌になっちゃうよ。
霧が濃くなる。
意識が遠のいていく。
段々何がなんだか分からなくなる・・・。
・・・・・・・・
ガバッ!
「うわっ!
おきた!何や、うなされとったけど、
大丈夫なんか?」
起きたらいつの間にか布団が敷いてあった。
「う、うん。
なんかだるいや。
もうちょっと寝るね。
ていうかなんで山崎がいるの?」
「早速呼び捨てかい。
いやあ。沖田に頼まれてな。」
「へぇ。」