夕陽



「皿、片付けなくちゃね。」


そういって智咲は皿洗いを始める。



・・・今、私がしようとしていることは、何?
歴史を変えること。

・・・そう簡単に歴史って変えることはできるの?
私の存在自体が歴史を変えているはず。


智咲は自問自答を繰り返す。


あぁ、もぅっ!何がなんだかわかんなくなってきた!
私がここにいること自体で異質なんなら、
異質をやり抜こうじゃない!
自分のやりたいこと、迷わずにやることにするよ。
・・・お父さん。


あんなに多かった皿洗いが、
考え事をしながらすると、すぐに終わった。


「・・・芹沢さんに会って、
どうにかしなくっちゃ!」


そういって智咲は芹沢の部屋へ向かう。


「失礼します!智咲です!」

すー、と襖をあける。


「おぉ。よくきた。お梅も会いたがっていたぞ。」

そういって芹沢は豪快に笑う。

「急ぎの用なので、よろしいでしょうか?」

「・・ん。話せ。」


「明日のことについてですが・・。」

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