夕陽


「明日?予定は詰まっておるが・・・?」

不思議そうに芹沢は言う。

「だ、駄目です!明日どこにも行かないで下さい!」

「・・・?何かあるのか?」

芹沢は首を傾げる。


「明日芹沢さんは死ぬんです!だから酒は飲んじゃ駄目です!」


芹沢は豪快に笑う。


「あっはっはっは!!
わしが殺されるとでも?そんなの最初からわかっておる!
たしかおぬし、未来から来たと言うたな?
ならその通り従おうではないか!」


「いっ!嫌!嫌だ!
何でそんなこと言うんですか!
駄目です!簡単に死ぬなんて駄目ですよ!」

智咲は最早瞳孔が開いている。

「あっはっはっは!
誰が簡単に死ぬと言った?そうやすやすと死んでなるものか!」


「・・・。でも!!」


「おぬしはまだ病み上がりだ。寝ておるがいい。」

「え・・・?」


その瞬間、芹沢の持っていた鉄扇が智咲の首に思い切りあたる。


「・・・・っ!」


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