夕陽



「新見が切腹したんでな。じきにわしの番が来ること位承知しておるわ。・・・お梅。おぬしは生きてくれよ。」


芹沢は豪快に笑う。

「嫌ぁです。あなた様が最初にうちを連れてきたんでしょう?そいたら最後までお供しますわ。」

お梅は涙目になりながらも言った。


「ふっ。心強い。だったら最後までお供してもらおうか?」


「えぇ。勿論。」


お梅はやっと、笑った。

「さて、智咲を部屋に運んでから宴会に向かう。お梅も用意しろ。」
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