夕陽



「もぉー。冗談だってばぁ?
あ、原田さんたちのとこ、行こう?
見せてこようよ!今の姿!超かわいいからぁ!」

冗談のわりには傷ついた智咲は、
再び藤堂の襟首を掴み、原田たちのもとへと急ぐ。

「え?!嫌だって!絶対からかうもん!
絶対なんかいうもん!あと引きずらないで?!
地味に痛いからねこれ!!」


すでに涙目にしながら智咲に訴える。



時々隊士が障子の間から顔を除かせて
藤堂を盗み見しては、誰だろう、と噂していた。


「誰だろうなぁ?すごくかわいかったもん!
将来いい子になるね!年齢からして15歳位でしょ。
あ、藤堂先生にも教えなくちゃ!恋仲とかいないもん
あの人!」
(八番隊隊士後日談)



スーーっ!

「原田さん!永倉さん!ただいま
平助を連れて戻りましたぁ!!」

ニコニコ笑顔で部屋の中に侵入する。

「へー。こいつが・・・。
・・・えらい別嬪やな。
平助もうこれで過ごしていけば?」

永倉も関心している。

「絶対嫌だからね!
僕は男だから!今日限定!もうこの姿には
変身しない!ね、左之!男のほうがいいよね!」

涙目&上目遣い(どこで覚えたのか)
で原田に助けを求める。


「へ・・っ!平助!
や・ら・な・い・か」


「嫌だよ
ていうかなに智咲と同じこといってんの」

藤堂は智咲と同じように汚物を見る目で
原田に言う。

「ぐっ!原田左之助は1000のダメージをくらった!」

ばたっと原田は倒れる。

「でもさぁ。同じ猫耳少女じゃ嫌だから
平助売春婦ね」

「ぜってぇ嫌だ!なにそれ!同じ意味なの!?
だったら智咲の名前のほうがマシだよ?!
っていうか売春婦なんかになった覚えはないわ!」
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