夕陽


「うーん。仕方ないか。
じゃあ聞いてくる!じゃねー!」

そういって智咲は部屋から出て行った。


「総司からは一応今のうちに逃げておく?」

永倉が真っ青な顔で言う。


「・・・うん。そのほうがよさそうだね。」

藤堂も賛成する。原田もうんうんと頷いていた。


・・・・・・・・・・・

スパーン!

「総司さーーーん!あ!いた!」


沖田は片手に甘味をもちつつ、お茶を飲んでいた。

「ねぇねぇ質問するね!
売春婦ってーーーーしたりーーーしたり
するの??あと-----とかーーーって
何?」

意気揚々と智咲は言う。


「ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

沖田は思いっきり口からお茶という名の
霧を噴射した。


「あー嫌だなぁ。汚いよ?」

智咲はちょっと嫌そうな顔をする。


「がほっ!どこで言葉を・・・!」

沖田はすこしむせている。

「えー?左之が教えてくれたよ?
でもどういう意味かわかんなかったから、
新八に聞いたら総司さんなら知ってるって!」


「・・・・・。
それなら永倉さんに聞いたほうが早いですよ?」

沖田は額に青筋を浮かばせながらいう。

「えー?そうなの?じゃあまた聞きに行かなくちゃー・・」

「私が聞きに行ってあげますんでここで待っててください。」

にこりと沖田は微笑むが、目が笑っていない。

「・・・う、うん。
ありがと・・・。いってらっしゃい。」

智咲は冷や汗が次々と頬を伝う。



10分後くらいたつと、藤堂、原田、永倉の
悲鳴が屯所中に響き渡った。



(もうちょっと早めに逃げておけばよかった・・。by永倉)
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