夕陽




・・・・・・・・・・・・・


抜け殻のような総司さんの手を引いて、道を歩く。


「総司さん。嫌いになった?私のこと。人じゃない私のこと。」


聞くのが一番怖かったこと。今、聞いてみる


「なるわけ、ないじゃないですか。」


魂が抜けたような声。
もう少しで屯所につく。

「そっかぁ。じゃあ労咳治してね。」


「・・・はい。」


どこか遠くを見た目。


「・・・元気、出してよ。新撰組一番隊隊長でしょ?」



「・・・」



屯所の門をくぐり、真っ先に土方さんの部屋へ向かう。
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