夕陽
ダダダダダと廊下を走る。今思ったら、髪の毛濡れてないから総司さんに怪しまれる。平助に見られたから髪の毛洗う暇なかった何て言えるか!
廊下を走るのを止め、立ち止まる。
・・・井戸で髪の毛濡らせばいっか。2、3歩後退して、井戸へと向かう。
井戸への通り道、何だか怪しげな蔵を通る。が、しかし。土方さんらしき人の怒号が聞こえる。
・・・門が開いてる。覗いて見る。
土方さんの後ろ姿?
手には・・・
ろうそくと、鞭と、五寸釘。
・・・・・SMプレイ?!
いや土方さんに限ってそんな事は・・。いやでもあり得るかも・・・
「オイ!さっさと吐け!!」
ビシッ!
鞭を打ちつける。
「・・・ぐっ・・・。誰が吐くか!!お前ら芋侍なんかに!」
鞭に耐えるって・・・どんだけドMなんだ!!!
可哀相!ドMの人が!!もうどうしようもない位頭が逝ってるのかも知れない!ほら遠くからだけど見たらにやけてるよ!余裕のよっちゃんだよ!
・・・ここはあたしが一肌脱いで!!!
バン!!!
思い切り蔵の門を開ける。
「土方さん!ここは土方さんじゃ無理だよ!あたしに任せて!大丈夫!それなりの知識はもってるつもり!!!」
「ああ?お前じゃあ無理だ。しかも何でここにいんだよ」
物凄い睨みをきかせる。
「駄目だよ!いいから出て行って!!ほら!!」
何かいいたげな土方の背中を押して無理矢理部屋から出させる。
「覗いたりも、盗み聞きも駄目だよ!!」
最後にそう言って門をバァンと閉める。
「さぁ‥覚悟は出来てるね?汚らわしい負け犬よ・・・。」
ニヤリと不適に笑う。