夕陽




「まずはぁー。この褌にッ!」


墨に筆をつけ、褌のところに何かを書く。


「できたぜ!『私は女に溺れて秘密情報を漏らした大馬鹿者です』!!」


ひらひらと古高に見せ付ける。


「次ぃー。」


2枚目の褌には、


『私は新撰組が怖くて秘密情報を漏らした汚らわしい豚です』



どちらも逆さづりになった古高の前にふらふらと見せるける。


「ねぇねぇ。これで外に放置されるとしたら、どっちがいい??」


ニタァ、と笑う。


「・・・そんなもの、誰も信じない」


ぎりっと歯軋りしながら睨まれた。


「うーん。確かに1枚目は信じないかもねぇ。でもこれじゃ簡単に信じるよ?」


そういって古高に近寄り、着ていた袴を着流しを脱がす。たちまち古高は褌一丁に。


そこには土方さんのつけた、痛々しい鞭の後があった。
その上に智咲は吸い付く。赤い痣ができる。



「赤い痣、もしくは吸い付いた後があれば、仲間の誰かが必ず疑う。しかも新撰組は長州の計画を知っている。・・これはどういう意味か、わかる?」


そういいながらどんどん赤い痣をつけていく。
古高くんは、少しだけ気持ちよさそうな顔をしていた。気にしない眼中にいれない!

「ぅ・・・っ・・・。」



「物分り悪いなぁ。仲間に裏切り者として殺されるか、ここでちゃんと全部洗いざらい吐くか。どちらがいい?」


身体中に赤い痣をつけ終わった智咲は顔をあげ、古高に聞く。

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