夕陽
「総司が?!・・・大丈夫なのか・・」
土方さんと近藤さんがこちらへ来る。
「智咲!お前・・。」
智咲の着ている服は血がたくさん染み付いており、何箇所も貫かれた痕や切り傷でやぶれているところがあった。
「大丈夫です。それよりも・・・。」
智咲の血を飲み終え、気絶している沖田を土方に渡す。
先ほど斬られた肩に痛みが走る。
「・・・ッ!」
「全然大丈夫じゃねぇ!近藤さん!総司を・・。俺は智咲を背負う。」
近藤が総司を背負う。
「わっ!ちょ・・・大丈夫ですって!」
足元がふわりと浮く。
土方が智咲を横抱きしていた。
「強がり言うな。おめぇは寝てろ。」
「・・・・むー。」
「さぁ!帰るぞ!」
近藤の声で皆は池田屋から出る。
夜はもう明けて、朝日が昇ろうとしていた。