夕陽
池田屋事件から5日間
総司さんはあれからずっと目を覚まさない。
ずっと傍にいるのに、目をあけてくれない。
さらさらとした漆黒の髪をいじる。
「・・・総司さーん?起きないと大変だよー。」
・・・起きてくれない。
「総司さーん?起きないとちゅーしちゃうよー。」
・・・起きない。
「むー。本当にちゅーしちゃうよー」
「・・・ちゅーしてくれるんですか?」
クスリと微笑んで総司さんは笑っていた。
「っギャーーーーっ!!ばけもの!」
「失礼ですね生きてますよ」
のそり、と起き上がる
「そそそ総司さんいつのまに起きてたのォォォ?!!!?」
「えー?今日のお昼、智咲さんの声がしたので・・。でも面白そうだったので寝たふりしてました。」
にこり、と笑う。
「うえぇぇー。最悪だよ甘い仮面をかぶった悪魔だよこの人ー。」
「甘い亀?」
「甘い仮面!何面白いこといったみたいな顔してるのさ!土方さんの作る俳句よりも面白くないですよ。あでもまだ総司さんのほうがましか。」
スパーーン!
「んだとコラあああああああ!!!!」
「あ、聞こえてた」