夕陽
「馬鹿か。
お前が女子なのを言うだけだ。」
土方がいう。
「…わかりました。」
智咲はうなだれる。
3人は近藤の部屋へ向かう。
「近藤さん。土方だ。」
「おぉ、入っていいぞ。」
「失礼します。」
土方に続き、沖田と智咲も入る。
土方は近藤の前に座ると
近藤に向かって話しかける。
「近藤さん。
驚かないで聞いてほしい。
実は智咲、女子なんだ。」
近藤は目を思いっきり開く。
「な、そそそ、それは本当かトシぃぃぃいぃっ!!!」
「あぁ、本当だ。」
土方の言葉に続き、智咲はいう。
「土方さんの言うとおり、本当です。
しかし、ここを追い出されては
いくあてもありません。
お願いします。
ここで隊士として働かせてください!」
智咲は畳に頭をつけ、土下座する。
「橘くん、土下座なんてしないでくれ。
実は君みたいな強い剣士もこちらとしては必要だ。
でも未来から来たんだろう?
新撰組のすることは知っているはずだ。
君は女子だろう?
それでもいいのかい?」
近藤はいう。
「やめてください、
女子だとてお役に立てるよう頑張ります。
新撰組のやることをちゃんと
わかっていっているのです。
今更そんなことを聞かれたって
意見は変わりません。」