夕陽
不意に後ろから物凄い殺気を感じる。
3人ともの顔が引きつる。
「3人とも勝手に人の部屋へ入ってきては駄目でしょう?
さぁ、どうしてくれましょうか・・・」
沖田は笑っている。
でも目が微笑んでいない!
「じゃぁな!
勝手に入って悪かった!!!」
そういいながら、3人とも走り去っていく。
あ、藤堂さん転んだ。
「もう、
人の部屋勝手に入るなんて駄目ですよねぇ?
今度ちゃんと言っておかなくちゃ・・・」
沖田がドス黒くみえる・・・
そう智咲は感じた。
「え、えぇ・・・
そうですね。」
思わず苦笑い。
「あ、そうだ!
今から甘味処いきましょうよ!」
沖田からは先ほどのドス黒さは消え、
純粋に微笑んでいる。
「え、でもお金持ってませんよ、私・・・」
「いいんです!
奢っちゃいますよ!」
「本当ですかっ?!
えへへ、何食べようかな・・・」
「程々にしてくださいよぉ?」
沖田が不安げにいう。
「あでも、
この服でいいのかな・・・」
智咲の服は、2日前の道場着のままだった。
「そうでしたら、
私の服貸しますよ!
えぇっと、これでいいですか?」
沖田が自分の衣服入れを探り、
その中から一つの袴を智咲に渡す。
「わぁ、ありがとうございます!」
智咲は急いで着替える。
・・・そこに沖田がいるのを忘れて。