夕陽
「土方さんあれだ、あの、その・・・えれ?」
あまりにも平然という土方に対して、智咲は顔を真っ赤にして目を回している。
「頭狂ったか?」
「ちちちち、違う!!なんで?土方さん、わわわ私に優しいことしてくれたことないし・・・」
「駄目か?」
「だって毎晩島原に行っては白粉の匂いさせて帰ってくるし・・・」
おめえのせいだよ。
そういいたいが、なぜか八つ当たりに近い気がして、やめた。
「だから何だ?」
「だから、その・・・土方さんは私を女としてみていない!!」
びしり、と俺に向かって指を刺す。
それさえもかわいく思える俺は、おかしいだろうか?
「・・・見てるよ」
そういって立ち上がって、智咲に近づく。
「ここで接物してやってもいいんだぜ?」
顔を近づける。
「いや!!」
「即答かよ」
ため息をつき、もといた場所に戻る。
「とりあえず、その・・・私には総司という夫がいるわ。あなたに揺らぐことはないの・・・!」
「昼ドラかよ。ていうか2回目?!」