夕陽


喜んでいる平助に黒い影が一瞬包みこみ・・・一瞬の間で平助の頭から鉢巻が消えた。


「・・・は?」


「油断は禁物ですよ・・・原田さん?」


「・・・ごめんなさい」


なんでわざわざ左之に言うのか。疑問に思ったけど、聞く暇もなく。



しゅばっ



「お前もな・・・総司」



総司の頭からも鉢巻が消えた。どうやら戦いの最中で平助の鉢巻を取ったらしい。



「・・・ッチ」


総司が小さく舌打ち。


「智咲ィ。これから一週間わいの言うこと聞き?逆らいは許されへんで!」


「嫌だァーーー!!」



「斉藤。お前は俺の言うことを聞け。」


「・・・御意。」


少し嫌そうに斉藤さんは言った。ごめんなさい、斉藤さん。明日は斉藤さんのおかずだけ多くしておこう。




「・・・そういえば斉藤さん。もうそろそろ降ろしてください。」


「・・・すまない」


斉藤さんが屈む。ゆっくりと湖の水の底へと着地。


したが。




ダレカガワタシノアシクビヲツカンデイル!!!




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