夕陽



混乱状態の近藤さんを鎮めて、すぅちゃんの葬儀は、私を含む4人で行われた。



地面に埋めるすぅちゃんに、かぶっていた狐の踊り子のお面をかぶせる。



「またね、すぅちゃん。」


そういって、すぅちゃんに土をかぶせ始める。







すっかり土が盛り上がった地面に、花を差す。




すぅちゃんの葬儀が終わった後、みんなが屯所へ戻ろうとする。



「あ、待って・・・ガホッ、もうひとつだけ、墓穴掘ってくれない・・?」


「なんでですか?」


「すぅちゃんの隣に。私の、墓穴。」





私の死は、もうすぐそこだ。


明日死んでもおかしくはない。



「駄目です。智咲さんは、死にません」


駄々のようにも聞こえる総司の声。


「でも、今掘っておかないと、後悔する。」



「駄目だ。」


土方さんも言う。


「今じゃなきゃ駄目なの!」


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