夕陽
沖田はゆっくりと平助を通り抜け、自室へ向かう。
いつもと同じように布団を2組ひいて、1組は智咲を寝かせ、1組は自分が入る。
「おやすみなさい、智咲さん。」
当然のことながら、返事は無い。
沖田は、自分は狂っている。そう薄々と感じていながらも、智咲がいつか起きてくれることを期待している。
いつもと同じように、朝起こしてくれることを期待しながら
いつもと同じよう寝る。
でも、現実は違う。
自分を起こしに来たのは、土方さんで。
「葬儀の準備するから、起きろ。」
「・・・はい。」
智咲さんの死を薄々と実感した。