夕陽
「沖田さん、
これにしようと思うんですが、
いいですか?」
智咲は沖田に相談した。
「脇差もついてくるし、
長さも智咲さんに丁度いいとおもいますよ。」
「そうですかぁ!
私もこれにしようと思ってたんですよ!!」
「じゃぁ、これのお金払ってきますね!」
そういって沖田は店主にお金を渡していた。
初めて手にする、自分の刀。
脇差もさして、命の重さを感じさせた。
・・・これで私は人を・・・・
そういう思いがよぎる。
でもこの刀と一緒なら、大丈夫。
自分にそう言い聞かせた。
「智咲さん、
お金も払いましたし、
甘味処によっていきませんか?」
沖田が智咲を誘う。
「またですかぁ?
・・・もちろんいいに決まってるじゃないですかぁ!」
智咲は嬉しそうに言った。
・・・甘味処で土方からもらったお金を全部
使い切ったのは、言うまでもない。
「ふぅ、たくさん食べましたね!
さぁ、屯所に戻りましょう。」
沖田がいう。
「はい!!!」
智咲も同意。
屯所の入り口に着くと、隊士みんながある人物に向かって
頭を下げていた。
その男は、機嫌よさそうに歩いている。
「あのひと、誰ですか?」
「馬鹿ですか!
もう一人の局長、
芹沢 鴨さんですよ?!
さっさと頭さげてください!」
「え!?
はい!!!!」