微笑みは瞳の奥へ(更新休止中)
「そういや、芳野先輩とはどんな感じっすか?」
「ん? いい感じですよ」
無表情で愛想ゼロ。
だけど不思議と慣れてしまったし、悪い人ではなさそうだ。
何よりご飯が美味しいし。
「マジで!?」
「マジで」
「ぼっちゃん、スゲーよ!」
ノリ良く答えると、石和田さんは目を大きく見開き、興奮した様子で身を乗り出す。
「俺、あの人に何か聞いても無視されるか、口で答えりゃいいのに、わざわざ紙に書いて渡されるっす! それも無言っすよ! 無言!」
彼女に名前を聞いた時の事を思い出し、吹き出す。
「ぼ、ぼっちゃん?」
「ちょっと……思い出して。俺も似たような扱いだけど、慣れました」
いい感じとは言ったものの、餌付けされた感がある俺はともかく、向こうがどう思っているかまでは分からない。