微笑みは瞳の奥へ(更新休止中)
【微かな変化】
額に――少し、冷たい感触。
まどろみの中……誰かの手のひらが触れているのだと、時間差で知覚する。
額から離れていくその手を掴もうと腕を伸ばすが、手のひらは虚しく空を掴む。
だけどすぐに……空を掴んだ手のひらを、包み込むように触れる――
少し冷たい……この手は――
「……母さん……? 帰って……」
ぼんやりとした視界が、彼女を知覚すると一気にクリアになる。
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【微かな変化】