微笑みは瞳の奥へ(更新休止中)

それに、彼女は俺に対して妙に刺々しいような感じがする。

冷え切った視線を向けてくるくせに、口調だけ丁寧で違和感がある。

同じ台詞を、にっこりと笑顔で言ってくれていたら、まったく違った印象になっていたと思う。

家に帰ったらメイドさんとか……アニメにありそうな展開だ。

それもラブコメ系の。

それがあら不思議!

メイドさんの表情と言い方を変えるだけで一変、どことなくホラー系に……


母の言う“ちょっとの間”が一週間だか、一ヶ月だか、一年だか知らないけど、その間あの謎のメイドと二人きり……


そこまで考え、一瞬でもロマンス的な事を考えてしまった事に自己嫌悪する。

むしろロマンスというより、サスペンスがおきそうな……

何故かそんな事を考えてしまい、ぶるっと体が震える。


とにかく、母から連絡を待つしかない。

飛行機に乗っている間は携帯の電源を切っているのか、つながらないし……


< 8 / 59 >

この作品をシェア

pagetop