微笑みは瞳の奥へ(更新休止中)
それに、彼女は俺に対して妙に刺々しいような感じがする。
冷え切った視線を向けてくるくせに、口調だけ丁寧で違和感がある。
同じ台詞を、にっこりと笑顔で言ってくれていたら、まったく違った印象になっていたと思う。
家に帰ったらメイドさんとか……アニメにありそうな展開だ。
それもラブコメ系の。
それがあら不思議!
メイドさんの表情と言い方を変えるだけで一変、どことなくホラー系に……
母の言う“ちょっとの間”が一週間だか、一ヶ月だか、一年だか知らないけど、その間あの謎のメイドと二人きり……
そこまで考え、一瞬でもロマンス的な事を考えてしまった事に自己嫌悪する。
むしろロマンスというより、サスペンスがおきそうな……
何故かそんな事を考えてしまい、ぶるっと体が震える。
とにかく、母から連絡を待つしかない。
飛行機に乗っている間は携帯の電源を切っているのか、つながらないし……