水晶玉は恋模様
はじまりは片思い

いちごジャムと新学期

千葉　牡丹（ちば　ぼたん）。それが、私の名前。
学校では『悲劇の少女』で通ってる。
何故かって？それは、私が悲劇的な恋ばかりしているから。
自分で言うのもなんだけど、決して外見は悪いほうじゃない。
むしろ、学校ではモテる方。
それなのに、どうしてまともな恋が出来ないんだろう。

中１で付き合い始めた男の子は、
同学年の他の女の子をストーカーして問題を起こした。
中２で片思いしてた先輩は、魅力たっぷりな英語の先生と寝て、
卒業できるかすら危うかったらしい。
中３でやっと出来たまともな彼氏は、屋上から飛び降りようとして大騒ぎを起こした。
高１になって、やっとまともな恋が出来ると思ったら、付き合い始めた男の子のライバルが凶暴で、
放課後呼び出されて袋叩きに遭った。

そんな訳で、私は中学でも高校でも、『悲劇の少女』と呼ばれる羽目になった。
今年から私は、高校２年生になる。
未だに好きな人はいないし、どうせ恋なんかしても上手く行かないに決まってる。

そう、思ってた。
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表紙・目次

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