水晶玉は恋模様
「う……うん。」
私はまた涙ぐんで、
それでもこっちを見つめる圭子が、
とってもとっても大きく見えて。
どうすればいいか分からなかった。
「さっ。いつまでも泣いてるなんて、
何か牡丹らしくないよっ!」
圭子が私の手を引っ張る。
私はその手を握り返した。
それくらいしか出来なかったけど、
十分私が元気を取り戻した事は、
しっかり圭子に伝わっていた。
教室では苛々した様子の望が待っていた。
望は私の顔を見るなりこっちに走ってきて、
何も聞く前に質問攻めにした。
『何?どうした?』とか『殴られた?』とか。
望はいつもクールだけど、
本当は心配性なんだったなぁ。
私は涙を拭いて、にっこり笑って見せた。
涙が完全に消えてしまえば、
もういつも通りの3人だった。
窓辺に腰を下ろして外を見ていると、
急に圭子が黄色い声を上げた。
私はまた涙ぐんで、
それでもこっちを見つめる圭子が、
とってもとっても大きく見えて。
どうすればいいか分からなかった。
「さっ。いつまでも泣いてるなんて、
何か牡丹らしくないよっ!」
圭子が私の手を引っ張る。
私はその手を握り返した。
それくらいしか出来なかったけど、
十分私が元気を取り戻した事は、
しっかり圭子に伝わっていた。
教室では苛々した様子の望が待っていた。
望は私の顔を見るなりこっちに走ってきて、
何も聞く前に質問攻めにした。
『何?どうした?』とか『殴られた?』とか。
望はいつもクールだけど、
本当は心配性なんだったなぁ。
私は涙を拭いて、にっこり笑って見せた。
涙が完全に消えてしまえば、
もういつも通りの3人だった。
窓辺に腰を下ろして外を見ていると、
急に圭子が黄色い声を上げた。